はじめに
『この世界の片隅に』は原作のファンだ。こうの史代さんのファンだ。ぼおるぺん古事記も読んだ。最近の作品がフォローしきれていないのが残念だ。
クラウドファウンディングをしていたのは知っていた。やり方を知らなかったし、成果の見えないものに投資するっていうのがなんか抵抗があったのでしなかったが、今になって「ああ、こういう結果につながるのか」と思ってなんかぐっときた。応援いいなと思った。
感想
- 漫画とは違う。だが、どちらもよい。
- 原作を知っていて、調べが半端じゃないということを知っているからだろう
”ああ、あの作品がこんな立派な姿になって、、、”という感動があった - 万人には勧めがたい。アクションやラブシーン、急展開があるなどの
映画的にわかりやすいシーンが少ない。
どこまでいっても、どこを切り取っても”日常”が描かれている。 - あ、そうでもないか。ひげもじゃの人とか、座敷童とか、非現実要素もある
- メリハリがはっきりした作品が好みの人は”ぼんやりしてたなあ”って思うかも
- 戦時中の話で、広島で、、、だが、それを含めても”日常”であった
漫画と映画との主な違い
- (当然のことながら)いくつかのサブストーリー、重要なシーンがカットされている
- りんさんをめぐる話の大幅カットは印象的
- 漫画読まずにあの紅の意味が分かる人おらんやろ
- 逆に、漫画につなぐ伏線?
- 漫画のようなわかりやすい切り替えがないため、オチがわかりづらくなっている
- 憲兵さんのシーンを見て、苦笑いしかない
- 漫画だと「クスッ」ってなるシーンと思うのだが
- 感情の動きがとらえやすくなっている
- 生々しい動きや声の与える印象はやばいですわ、、、
- 各所で”考証や調査をこれでもかとばかりにしています”と喧伝しているだけあって
風景や状況描写をみて、ああ、こういうふうなのか、、、と実感できる気がする
事前に勉強しておくとより楽しめるかも?
※ 二度目以降に鑑賞するとき、かも
※ 原作は読むか読まないか好きにしたらいい
- 呉に停泊する戦艦の略歴と時期
- 大和、利根、青葉、龍鳳、伊勢、他
- とくに駆逐艦は名前すら出てこない、のに、船の数など調べこまれている
- 呉の地形図、写真
- 現代のものでよい
- 戦前、空襲被害のものがあるとなおよい
- 呉への空襲とその被害状況
- 作中に描かれる空襲警報や空襲の一覧が多すぎてビビる
- 絨毯爆撃を受けるようになったのはいったいいつごろからなんだろう
最後に
そもそも映画の評判を探してこのサイトにたどり着く人などいないだろうがそれでも言いたい
この、リアルタイムに上映しているという、変な熱気があるうちに、見ておいたほうがいいよ
と。